2010年11月7日日曜日

欧文タイポグラフィの学び方


印刷博物館のグーテンベルグルームで、印刷博物館共催・
日本デザイン学会タイポグラフィ研究部会講演会2010に参加。

テーマ:『欧文タイポグラフィの学び方』

講師:小林 章 氏(ライノタイプ社タイプ・ディレクター)

第1部「書体デザイン界の巨人2人から教わったこと」

第2部「タイポグラフィの学び方」

書体デザイン界の巨人2人というのは、
ヘルマン・ツァップ氏、アドリアン・フルティガー氏のこと。
お二人とのフォント制作過程のお話は、様々な部分で興味深い。

ライノタイプ社で以前制作されたフォントには、会社の方針で
デザイナーが完成までのすべてに関与できない部分があった。
Frutiger NEXT 等、デザイナーがチェックできなかったものも。
最近になって、名称が一部変わって発売されているフォントは、
それらを修正したり、デジタル用に改良されたもの。
(古)Optima → (新)Optima Nova
(古)Frutiger  → (新)Neue Frutiger 等

小林さんのセミナーって、いつも質問を受け付けてくださる
時間があるのだけど、皆さんから出てくるいろいろな質問と、
小林さんの丁寧な回答がとても勉強になるしおもしろい。
「フォントファミリーを制作する時には、中心になるフォント
Regular をまず押さえて、Ultra Light と Extra Black を作って
ブレンドしていく。ウェイトを調整していく時にデザイナーの
力量が試される。」というのも質問の中から知ったこと。

日本デザイン学会 - 平成22年度タイポグラフィ研究部会講演会