2010年11月8日月曜日

欧文フォント選び・基本はあるけどルールはないんだ その2


前回7月にあったセミナーがとても良かったので、
アップルストア銀座の『欧文フォント選び・
基本はあるけどルールはないんだ その2』にも参加。

今回もMacOSXにバンドルされている欧文フォント
(約40種)のお話を中心に、「スクリプト体」と呼ばれる
手書き風のフォントについてさらに掘り下げて紹介。
海外の生活の中で、フォントがどのように使われているかという
実例を画像で見られるのはとても参考になった。

それから、今回一番印象に残ったお話しは、、、
小林さんは、よく日本でタイポグラフィ関係の審査をされていて
その際に気になるのは「ヨーロッパは良い書体を普通に使うけど、
日本はどこかいじっておかしくしてしまうものが多い」ということ。
将来のグラフィックデザインの課題ではないかとおっしゃっていた。

※

11月8日は、ヘルマン・ツァップさん(フォントデザイナー)の
お誕生日だそう。92歳でまだまだ現役ってすごいなー☆

Mac OS X 10.4: フォントリスト
小林章のドイツ日記2
デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」

服部一成二千十年十一月

 
ギンザ・グラフィック・ギャラリーで
『服部一成二千十年十一月』を鑑賞。

会場の壁面にベニヤを使って展示してあるのが斬新。
ロゴやタイポグラフィもベニヤにプリントされている。
各種イベント等で制作されたポスター、フライヤー、チケット等、
関連するものが壁面に貼られて、一度に観られるのも良い。

「手にとってご覧ください」「手をふれないでください」という
注意書きまでプリント(スタンプ!?)されていて細かい。
展示内容もだけど、展示方法がとても良かった☆
「服部一成二千十年十一月」は、11月27日(土)まで。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー

2010年11月7日日曜日

「世界のブックデザイン2009-10」展


帰りに印刷博物館のP&Pギャラリーで
「世界のブックデザイン2009-10」展も鑑賞。

毎年3月にドイツのライプツィヒで開催されている
「世界で最も美しい本コンクール」の入選図書と、
日本、ドイツ、オランダ、スイス、フランス、中国、
オーストラリアの優れたデザインの書籍約240冊。
各国の本を実際に手に取って閲覧することができる。

印刷博物館って、印刷関係の展示だけでもかなりあるし
ギャラリーや図書室も、いろいろ楽しめるのが良い☆
「世界のブックデザイン」展は、2011年1月23日(日)まで。

印刷博物館 Printing Museum, Tokyo
印刷博物館:企画展示「世界のブックデザイン2009-10」

欧文タイポグラフィの学び方


印刷博物館のグーテンベルグルームで、印刷博物館共催・
日本デザイン学会タイポグラフィ研究部会講演会2010に参加。

テーマ:『欧文タイポグラフィの学び方』

講師:小林 章 氏(ライノタイプ社タイプ・ディレクター)

第1部「書体デザイン界の巨人2人から教わったこと」

第2部「タイポグラフィの学び方」

書体デザイン界の巨人2人というのは、
ヘルマン・ツァップ氏、アドリアン・フルティガー氏のこと。
お二人とのフォント制作過程のお話は、様々な部分で興味深い。

ライノタイプ社で以前制作されたフォントには、会社の方針で
デザイナーが完成までのすべてに関与できない部分があった。
Frutiger NEXT 等、デザイナーがチェックできなかったものも。
最近になって、名称が一部変わって発売されているフォントは、
それらを修正したり、デジタル用に改良されたもの。
(古)Optima → (新)Optima Nova
(古)Frutiger  → (新)Neue Frutiger 等

小林さんのセミナーって、いつも質問を受け付けてくださる
時間があるのだけど、皆さんから出てくるいろいろな質問と、
小林さんの丁寧な回答がとても勉強になるしおもしろい。
「フォントファミリーを制作する時には、中心になるフォント
Regular をまず押さえて、Ultra Light と Extra Black を作って
ブレンドしていく。ウェイトを調整していく時にデザイナーの
力量が試される。」というのも質問の中から知ったこと。

日本デザイン学会 - 平成22年度タイポグラフィ研究部会講演会