2010年6月22日火曜日

DTP Booster 014(Tokyo/100619)

DTP Booster 014(Tokyo/100619)
電子出版関係のセミナー「DTP Booster」に参加してきた。
この日はかなり豪華なスピーカーの方々でとても勉強になった。
当日までに満席になり、参加者が430名以上だったというのも
いかに電子出版に関心が寄せられているかということがわかる。

1.『電子出版がやってきたヤァ!ヤァ!ヤァ!』
小木 昌樹 氏(毎日コミュニケーションズ)
2.『電子出版を理解するための5つのポイント』
境 祐司 氏(週刊イーブックスストラテジー)
3.『 WoodWingプラグイン』
Joel Ingulsrud 氏(WoodWing)
4.『ProBridgeDesigner-i』
宮本 弘 氏(プロフィールド)
5.『Adobe Digital Publishing PlatformとWIREDアプリ』
岩本 崇 氏(アドビシステムズ)
6.『InDesignから書き出すEPUBをコントロールする』
森 裕司 氏(ザッツ/InDesignの勉強部屋)
7.『新しいメディアの開拓 ~photoJ.創刊のプロセスと今後の発展~』
黒須 信宏 氏(クロスデザイン)
8.『成功する電子書籍ビジネス ~ビジネスの立ち位置が天国と地獄を決める~』
田代 真人 氏(メディアナレッジ/電子書籍元年 著者)

今回グラフィックデザイナーとして一番興味があったのは、
InDesignから書き出すEPUB形式だったのだけど
これがまだいかに大変なことなのかがよくわかった。
現状のInDesignの機能では、EPUBに反映されないものが多い。
(英語なら簡単でも、日本語ってルビとかいろいろ複雑だし)
EPUBは、XHTMLとCSSのフォーマットでできていて、
それに手を加えないと完成しないのだ。
そうなるとプログラムを修正する知識も必要になってくる。
できた方が良いのはもちろんだけど、、、
どこまでがデザイナーの仕事の領域なのか???

紙媒体用に制作したデザインをPDFで書き出すのは簡単だけど
それだと文字の拡大もできないし、ユーザーにとって使いにくい。
ではEPUBでといっても、紙のデザインをそのまま使えないし。
テキストばかりのシンプルなデザインであれば問題なくても
複雑なデザインができないのはデザイナーにとって辛いところ。
流用できないのであれば、Webデザイナー(プログラマー)が
最初から作るとか、Appとして制作した方がいいのか???
現状でまだどうなるかのわからないけど、今後Adobeから
年内に発表される予定の電子出版のソリューションも気になる。
これでまた問題が大きく改善されたりするのだろうか???

今回のスピーカーの方の中でも「複雑なデザインは諦めて」
という人もいれば「細部までこだわって」という人もいる。
それに、著者として、版元として、デザイナーとして、等
それぞれの立ち位置によって意見が違ったりもするけど、
まずは全体の大枠を掴んでおくことがとても重要だと思った。
何を優先して制作するのか、選びとっていくことも必要。
かけられる時間やコスト面との兼ね合いもあるし、、、
どういった形態が一番理想的なのか。。。

出版に関わる仕事がどのように変化して行くのか、
今後も注意して見て行きたい☆
(と言っても、やっぱり紙の本と印刷物は魅力的♪)
DTP Booster 014(Tokyo/100619)